ゴールドタイガース(Gold Tigers)
シンガポール
2016.06.22
2016年第2回日本人会大会の戦評をアップしました(シニア)
戦評
2016年6月19日 日本人会大会@チャンギ校 ゴールドタイガースシニア
今年度初めての日本人会大会です。先月のファーストピッチ大会ではGTシニアは4位に終わりましたが、負けた試合も接戦で勝っていてもおかしくない試合でした。チーム力は付いてきています。期待を持って臨みました。
1回戦 WSR
予選は3チームでの総当たり戦。1試合目はWSRとの対戦です。
WSRは前回FP大会では、DragonFighersとの合同チームで出場していました。この日本人会大会ではBCSからの助っ人も含め、単独WSRとして出場です。
1回表
ジャンケンに勝って先攻を取ったゴールドタイガース。
立ち上がり、先頭バッターはけんと。
なんとか塁に出ようと、セイフティーバントも試みますが、ファールに。これで追い込まれて、最後は空振り三振。1アウトとなります。
しかし、この後ピッチャーが崩れます。さゆきはストレートのフォアボール。あるくはセカンドへの内野安打。
この後も、ストライクが入らずこの回7つのフォアボール。1アウトのみで、7点を取りチェンジとなります。
1回裏
ピッチャーゆう。緊張の立ち上がり。昨夜まで熱があり病み上がりでの登板です。
1番バッターは初球を打ってサードへ。サードは助っ人5年生ゆうだい。難なく取ってファーストへ送球アウト。続く2番バッターは2球目を打ってピッチャーゴロ。簡単に2アウトを取ります。
続く3番バッターは、相手ピッチャー。フォアボールでの失点をバットで返すかのように、センター前のクリーンヒット。出塁を許します。
4番打者は、BCSからの助っ人6年生。大事な場面。3球目を打った球はまたもサードへ。ここも、助っ人ゆうだいは落ち着いて処理し3アウト。ゆうだい、本当に頼れる助っ人です。
ここまで、ピッチャーゆうの投げた球はたった7球。省エネ投球です。
2回表
この回もWSRピッチャーは制球がままなりません。先頭さちえにストレートのフォアボール。
この後、あるくがレフトオーバーのツーベース、かなねがセンターオーバーのツーベース、さらには助っ人ゆうだいがレフトオーバーのランニングホームラン!甘い球は見逃さず、打ち込みます。この回5点を取りました。
2回裏
12-0と既に勝敗は決し、GTピッチャーは公式戦初登板のかなね。
下位打線相手とはいえ、きっちりしめました。バッターにはボールを前に飛ばさせず、3者三振。いいピッチングをし、病み上がりのエースゆうを休ませることができました。
3回表のGTの攻撃に入りますが、途中で時間切れ。
12-0で大勝です。
相手ピッチャーの自滅ではありましたが、ボール球はきっちり見逃し、甘い球は長打に仕留める。守ってもエラーなく無失点。次に勢いをつける試合となりました。
2回戦 FirstClass & JB Lions
前回、FP大会ではFirstClassに惜しくも1点差で敗れています。何とか雪辱は果たしたいところ。
1回表
先攻はFC&JB。
先頭打者の打球は鋭くショートの前へ。ショートさちえは、前に出てショートバウンドで処理。お手本のような華麗なフィールディング。さちえのショートの守備が安定してきました。見ていても安心です。
続く2番バッターはピッチャーの横を抜き、センター前ヒット。1アウト1塁となります。
3番バッターの打った球はふらふらっと上がってピッチャー後方へ。これまでは、こういうフライをお見合いで落とす光景を何度も見てきました。一瞬ひやっとしましたが、ピッチャーゆうが取ってアウト。今日はいままでとは違っていました。
2アウト1塁となって4番打者。しかし、ピッチャーゆうの球に全くタイミングがあいません。空振り三振で、無失点で交代となります。
1回裏
GTの攻撃。FCのピッチャーは長身の速球派。コントロールも決まっていました。
先頭のけんとはフォアボールで出塁するも、そのあと、3人が内野ゴロ。すべてショートのJBの選手にアウトにされてしまいました。堅実な守備です。
2回表
GTのショートさちえも負けていません。この回の先頭打者もショートゴロ。華麗にさばいて1アウト。この後また、ピッチャーフライ、ピッチャーゴロで三者凡退。ゆうのピッチングも乗ってきます。
2回裏
先頭かなねはショートへのゴロ。ショートの深い位置に飛び、ショートがなんとか追いつき、送球しますが間に合わずセーフ。続くあらたがライト前にヒットを放ち、ノーアウト1,2塁の絶好のチャンス。
しかし、FCのピッチャー、今日は球威がありました。GT下位打線から3人が空振り三振。好機を活かせずチェンジとなります。
3回表
一方、GTエースゆうの球も勢いがありました。この回、2三振を含み、三者凡退。味方の打線に期待します。
3回裏
依然として0-0の緊迫した試合。
この回、デッドボール、エラーなどで、2アウト1-2塁から、あらたがレフト前ヒットを打ち、2アウト満塁のチャンスを作ります。バッターはゆう。打った球はショートに飛びますが、またもショートの好守に阻まれ、惜しくも無得点。
4回表
0-0のまま迎えた4回。時間の関係でこの回が最終回。
何とか0点で抑えたいところ。
先頭打者が打った球はぼてぼてのゴロ。ピッチャーゆうが前に走り1塁に送球しますが、間に合わずセーフ。痛い先頭バッター出塁です。
続く打者は、強烈なショートゴロ。さちえが取って、セカンドベースカバーかなねへトス。何度も練習した連携プレーです。が、なんと、かなねが落球。あっ!と思いますが、慌てて拾ってホースアウト。ひやひやさせます。
この後、2アウト1塁。バッターは5番。右バッターの打球はファーストけんとの頭上をわずかに超えライトファールライン上を転々と転がっていきます。この間に1塁ランナーはサードを蹴ってホームイン。バッターは3塁へ。とうとう1点を献上してしまいました。
なおも、2アウト3塁。これ以上点はあげたくないところ。
バッターの打った球はサードファールグランドへの大きなフライ。ゆうだいがこれを追います。OBラインぎりぎりまで追い、最後は飛び込んでキャッチ!倒れてもボールを落としませんでした。ナイスファイト!このアウトが大きく効いてきます。なんとか1点で持ちこたえ最終回のGTの攻撃へ。
4回裏
最終回。1点を追うGTの攻撃。
1アウトの後、9番助っ人しゅんご。骨折が治ってすぐにもかかわらず、助っ人として出場してくれました。この打席は、振り遅れながらもライト前に運ぶヒット。パワーがあります。続く、けんとも強烈な打球を打ち、セカンドのグラブをはじきライト前へ。これで1アウト2,3塁。続く打者さゆきはサードの前へ。3塁ランナーは動けず。さゆきは1塁セーフ。
絶好のチャンス、1アウト満塁でキャプテンさちえに打順が回ります。
力が入ったさちえ。打った球がキャッチャー頭上へ。ファールフライと思った瞬間、ボールはキャッチャーのグラブをはじき、ファール。助かりました。これで気持ちが楽になったさちえはレフトへのクリーンヒット!同点です。4番あるくの打席でしたが、惜しくもショートゴロ。バックホームで2アウト。
1対1、ツーアウト満塁でバッターかなね。緊張の場面。初球を打った球はライト前へ。さゆきがホームに帰り逆転サヨナラ!!
土壇場での逆転劇でした。
FP大会の雪辱を果たし、今度は1点差でFCに勝ちました。
これで、2勝全勝でリーグ1位通過。決勝リーグ進出です。
準決勝 リトルスターズ
リトルスターズにも前回FP大会で惜しくも1点差で負けています。
予選の勢いに乗っていきたいところ。
1回表
リトルスターズ先攻で試合開始。
落ち着いていたピッチャーゆうは、先頭からショートゴロ、ファーストゴロと打ち取り。2アウトランナーなし。
続く打者もショートゴロに打ち取りますが、ここでショートさちえがファーストへ悪送球。時にはミスをします。ですが、このエラーが響きました。2アウト2塁から4番打者がセンター前ヒットを打ち、1点を先制されます。
1回裏
その裏GTの攻撃。相手ピッチャーも好投手。球も走っていました。1アウト2,3塁のチャンスまで作りますが、結局無得点。0-1で1回を終えます。
2回表
GTピッチャーゆうの球もきれていました。この回、7番からの打線を三者凡退に切って取ります。
2回裏
この回はGTも下位打線。ランナーを出すも、点は取れず。
3回表
リトルスターズの攻撃。9番からの攻撃で三振、ショートフライと簡単に2アウトに。
しかし、1回に続き、2アウトから捕まってしまいます。
2番打者に、センター前ヒット。続く3番打者には、ライトオーバーの3塁打と連続ヒットを喫します。これで0-2。さらに、レフト前タイムリーヒットを打たれ、0-3。恐るべきリトルスターズの打線です。
3回裏
3点ビハインドとなった後のGTの攻撃。
攻撃前に円陣を組みます。逆転するぞ!
今日のGTシニアはここからが違いました。先頭さゆきがフォアボールで歩くと、キャプテンさちえが強烈な打球をレフト線へ。ノーアウト2,3塁となり4番あるく。絶好のチャンス。
あるくは高めの球を叩きました。大きなレフトフライ。惜しくもレフトにキャッチされますが、さゆきがタッチアップ。落ち着いて冷静な判断です。1点を返します。
かなねのショートゴロの間にさちえが進塁し、1アウト3塁。まだまだチャンスです。
あらたはショートゴロとなりますが、焦ったショートがファーストへ悪送球。これでもう一点。まだ、1アウト2塁。
ゆうの打席です。ここまでゆうの打撃はよくありませんでした。迷いがありバットが振り切れない。しかし、この打席ではそれを克服しました。思い切って振り切ると、打った打球はライト頭上を越えていきました。ツーベースヒット。同点です!
続くゆうだい。ゆうだいも思いっきり振り抜きました。強烈なライナーがセカンドへ。セカンドが取れず、センター前へ。ゆうが帰って逆転に成功です!
もう一点取っておきたいところで、代打助っ人しゅんごを送ります。期待に応え、大きな打球をレフトへ。しかし、これはレフトの好守に阻まれスリーアウト。
それでもこの回一気に4点で逆転です。4-3として最終回へ。
4回表
先ほどの回のタイムリーヒットで気持ちをよくしたピッチャーゆう。この回の投球は冴えていました。3人のバッターを迎え、バットにも当てさせず、三者三振。
見事、4-3で逆転勝利!!決勝進出です!
決勝戦 FirstClass & JB Lions
予選で戦ったFC&JBも準決勝を勝ち上がり、決勝に進んできました。予選では勝ったもののサヨナラでのギリギリでの勝利。気が抜けません。
1回表
今度はGTが先攻。
先頭けんとはよくボールを見極めフォアボール。ノーアウトでのランナーです。しかし、この後二人倒れて2アウト1塁。簡単には点を取らせてもらえません。
続くバッターあるくが4番の仕事を果たしました。センター横を抜けるタイムリースリーベースヒット!。1点先制です。続くかなねが打った球はサードへ。ファーストへ送球しますが、セーフ。1点追加します。
幸先良く2点を取って交代です。
1回裏
先制点を取った後の守備。予選では、ゆうの球に全くタイミングが合わなかったFC&JBのバッターでしたが、予選から数えると3巡目となり、タイミングが合ってきました。1番はサードへの内野安打で出塁。2番はライトへのフライを打ちます。ライトは新入部員えいと。まだソフトボールを始めて1ヶ月ほどです。大きなフライはやはり難しくグローブに当てるも落としてヒットとなります。いきなりノーアウト2、3塁のピンチを迎えます。続く3番には三遊間を抜かれ、ノーアウトのまま1点を返されなおも、2,3塁で4番バッター。前進守備のサード強襲ライナー。これをサードゆうだいはグローブに当てて落とします。サードランナーはホームへ突入するもバックホーム。あらたが取ってランナーにタッチ。タッチアウト!固い守備で追加点を防ぎました。このまま終わらせたいところでしたが、そう簡単には終われませんでした。5番打者が打ったフライはまたもライトえいとの方へ。先ほど、フライを落としたえいと。今度はがっちりキャッチ!初心者ですが、どんどんうまくなっています。この間に3塁ランナーはタッチアップで同点。まだ、2アウト3塁。ピンチが続きます。次の打者が打った球は、サードへのゴロ。サードゆうだいはバックホームし、タッチアウト!この回2回目のホームでのタッチアウトです。キャッチャーあらたの固い守備でここを同点でしのぎました。
2回表
同点となった後のGTの攻撃。1アウトの後、ゆうだいの打席。サードへ転がし、内野安打となります。2アウト2塁になった後、1番けんとに打順が返ります。今日ここまでのけんとは、打撃の調子が出ていませんでした。得意のセイフティーバントも決まらず、振っても空振りが多く、あたってもぼてぼての当たり。悶々とした中での打席。コーチからは思い切って振り切るよう指示が出ました。迷いを振り切ったか、けんと。2球目を思いっきり振り切り、打球がセンターを越えます。俊足けんとは走り、3塁打!これで吹っ切って欲しいけんと。3-2と勝ち越しです。
2回裏
勝ち越した後の守備。相手の下位打線から始まり、エラーでの出塁を許すも0点で抑えます。
3回表
勝ち越してはいるものの、たったの1点差。追加点が欲しいGTの攻撃。
FCピッチャーもこの日4試合目の投球で疲れが出てきたか。GTの打者もFCピッチャーの球に合ってきました。この回先頭のさちえは、レフトへのツーベースヒット。あるくがフォアボールで歩いた後、かなねの内野ゴロで、1アウト1、3塁。絶好のチャンス到来です。ここで、あらたがレフト前にタイムリーヒットで1点。続くゆうもレフトへヒット。連打です。この時、レフトからサードへの返球がそれOBとなり3点目。2アウトを取られたところで、代打助っ人しゅんご。期待に応えてライトオーバーのツーベース。これこそ助っ人の仕事!これでこの回4点。猛打爆発で突き放します。
3回裏
7-2と大きくリードした後の守備。ピッチャーは疲れの見え始めたゆうからかなねにスイッチ。1試合目ではいいピッチングを見せていたので期待です。
先頭打者への2球目がセカンドへのゴロ。慣れないセカンドの守備に入ったゆうのところに転がります。ちょっと、お手玉しましたがなんとかファーストへ送球しアウト。続く打者にはフォアボールを出し、1アウト1塁となります。続く打者の強烈な打球はショートへのゴロ。キャッチしたショートさちえは、セカンドベースカバーに入ったゆうにトス。ファーストには投げられませんでしたが、綺麗な連携プレーが決まりました。続く打者もセカンドゴロ。この回、すべてセカンドゆうがアウトにし、0点で抑えました。
4回表
制限時間がわずかに1分残っており、4回に突入。
ダメ押しが欲しいGTの攻撃でしたが、上位打線が打ち取られ、三者凡退。
4回裏
7-2のまま最終回GTの守備。
2イニング目に入ったかなねの投球。先頭打者をファーストゴロ、その後三振に取り、2アウト。優勝が目の前に見えてきました。ここで、気負ったか2者連続でフォアボールを出してしまいます。しかもバッターは1番という好打順。一旦タイムを取り、気持ちを切り替えます。
投球を始めますが、ボールが先行しスリーボールとなった5球目。バッターの打った球は大きくセンターへ。打った瞬間ヒヤッとしましたが、飛んだ先にはセンター名手さゆき。危なげなくこれをキャッチ!スリーアウトで試合終了。優勝を決めました!!!
思い返せば、なかなか勝てずに苦しんだ昨年度のゴールドタイガースシニア。そんな中でも選手達はあきらめずコツコツ練習してきました。コーチの方たちにも熱心にご指導いただきました。この日の選手たちは、バッティングも守備もいいところが随所に現れていました。この一つ一つのプレーが、努力の結晶です。どん底から這い上がり、ついに頂点を取りました。
これまで指導いただいたコーチの方々、練習などいろんな場面でご協力いただいたお母さん方、本当にありがとうございました。そして、ゴールドタイガースシニアの選手のみんな、優勝おめでとう!!
ゴールドタイガースシニア監督 小原